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坂本美佐のボストン便り No.20「受診するのも大変」

2005年9月30日 (金)

アメリカでもガソリン代が高騰し、1ガロン(約3.8リットル)で$3を超してしまいました。

アメリカでもガソリン代が高騰し、1ガロン(約3.8リットル)で$3を超してしまいました。

 アメリカで生活する上で不都合に感じることの一つに複雑な医療保険制度がありますが、おかげ様でいまのところ、患者として医療機関にお世話にならずに済んでいます。

 アメリカでの健康保険は日本と異なり、各自が民間の保険会社から購入しております。また、アメリカの健康保険には歯科保険が含まれませんので、必要なら別に購入しなければなりません。さらに眼の保険といいますか「視力」の保険を購入することもでき、眼鏡の作製を保険で補うことも可能です。とは言うものの、医療保険制度について詳しく述べるほど知識はないので、私たちの例を参考までにお伝えさせていただきます。

 職場からは福利厚生の一環として保険料の補助があり、補助率はFulltimeかParttime等の雇用状況によって変わります。保険を購入したら主治医に該当する、Primary Care Physician,PCPを決めて保険会社に登録しなければなりませんが、正直なところ誰を選んだら良いのか検討もつきませんでした。そこでコンピュータを用い自宅住所や好みの病院、英語以外でも使用可能な言語など、いくつかの項目で検索を行ったところ、MGH内で日本語可とのPCPがいらしたので、その先生にお願いすることにしました。

 PCPが決まりましたら、年に一度の健康検診を兼ね面会をするのですが、予約は約一ヵ月待つことになりました。私の健診は難なく終わり、帰りに秘書さんから「来年の診察日はいつにする?」と聞かれ、「一年も先のことなので忘れるかも?」と言ったら、「予約日が近くなったら連絡があるから、大丈夫よ」とのこと。

 そう言われてみれば、今回も予約の数日前に日時・場所・持参物のリストが記載された手紙が届いたことを思い出し安心しました。健診結果も数週間後に様々な検査結果と共に郵送されますので、結果を聞きに再び訪れる必要がないのは助かります。

 夫はDry Eyeの疑いということで眼科医を紹介してもらい、眼鏡が合っていないという診断を受けました。眼鏡を新しく作製したのですが「視力」の保険も購入していましたので、眼鏡代金のほとんどが保険で賄われました。

 また夫は、大腸内視鏡検査も受けることになり、検査の一ヵ月程前には数日前から始める食事制限の仕方と下剤の処方箋が郵送されて来ました。当日は誰かが迎えに来るまで帰れないことと、迎えに来る人の電話番号を知らせないと検査を受けることができないことも書かれていましたので、私はEarned Timeを使って仕事を休み、検査終了の電話が来るまで待機しました。

 結果は健康そのものと言うことで一安心です。ちなみに夫が支払ったのは下剤代金の一部だけで、高い保険料を少し還元した感じです。

 PCP制度は良い面だけでなく、不都合な点も感じます。PCPの許可なしに受診しても保険を利用できませんので、PCPからの許可を得た上で専門医等へ受診する仕組みになっています。

 許可を得れば保険会社と契約しているネットワークと呼ばれる医療施設にて規定の料金内で受診できますが、ネットワーク外への受診を希望すれば全額が自己負担になります。緊急時は別扱いでPCPへの許可は不要ですが、保険会社が負担するのは基本的にネットワーク内の施設を利用した場合に限られます。

 年を重ねるにつれて健康に不安になりますが、面倒臭がりやの私は少しくらいのことでは気軽に受診できないのが現状です。


 Medical Academy NEWSで好評連載中「坂本美佐のボストン便り」は、マサチューセッツ総合病院の臨床検査技師である坂本美佐さんからの「お便り」です。病院での仕事はもちろん、“フェンウェイ球場で起こるイチローへの大ブーイング”など、硬軟おりまぜた幅広い話題で楽しめますのでご覧ください。

坂本美佐氏 1988年藤田保健衛生大学卒。藤田保健衛生大学病院、愛知県赤十字血液センターなどで輸血検査に携わり、現マサチューセッツ総合病院輸血部。

連載 坂本美佐のボストン便り




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