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坂本美佐のボストン便り No.19「MOVIN’ OUT」

2005年9月11日 (日)

ビーコンヒルの自宅屋上からの一景。屋上からはチャールズ河やビーコンヒルも一望でき、気分転換には格好の場所でした。

ビーコンヒルの自宅屋上からの一景。屋上からはチャールズ河やビーコンヒルも一望でき、気分転換には格好の場所でした。

 第二回目の原稿に書かせていただきましたが、やっと見つけたビーコンヒルの自宅はとても気に入っていました。古くからの街並みに加えてボストンコモンやチャールズ河にも近いだけでなく、生活利便施設が全て徒歩圏にあったので尚更でした。よほどのことがない限り引っ越しするつもりはなかったのですが、その「よほどのこと」が起こってしまったのです。なんとオーナーが私たちの部屋を売りに出してしまったのです!

 部屋が売りに出ると、私たちがいない時でも購入希望者が見学に来ます。アメリカでは室内でも土足のまま生活することが多いのですが、私たちは日本の習慣が抜けず玄関で靴を脱いで生活していました。そのことをオーナーに伝え、見学時には靴を脱いでもらえるようお願いしておきましたら、そのように不動産屋に念を押してくださり、不在時の見学時には前もって連絡していただけました。その話を同僚にすると「そんなことは稀」だそうで、理解あるオーナーであることを知りました。

 次の住居もビーコンヒルでと思い、近所の不動産屋めぐりの再開です。しかし空きが合っても入居時期が合わない、時期が合っても今の部屋と同様な物件がないなど今回は縁がなかったようです。MGHのある周囲はウエストエンドと呼ばれ、ビーコンヒルとはケンブリッジ通りを隔てた隣です。比較的新しい物件が多数あり、MGH勤務者にはいくらかの割引もあるなど条件は悪くなく、職場まで徒歩5分足らずで通えます。最初夫は「面白みがない」と言っていたのですが、そんなことばかりも言っていられず、入居を決めました。契約前には、以前のオーナーへ家賃の支払い状況や部屋の使用状況などの問い合わせが行われます。ありがたいことに「最高級の褒め言葉だったよ」と言ってもらえ無事契約終了です。

 引っ越しはプロにお願いすることに決め、見積もりはメーカーごとに異なりましたが、単位時間当たりに何人で作業を行うかで料金が提示されるので、基準が明快でした。会社を出発してから作業後に会社へ戻るまでの総合時間で算出されるので、現住所か引っ越し先に近い会社を選ぶことがコツのようです。私たちの引っ越し先は歩いても10分ほどの所ですから、結局は近所の引っ越し屋にお願いしました。

 引っ越し前夜、ふとスタッフにチップを払うのかの疑問が生じ、急いで友人Audreyに電話し、引っ越し費用の10~15%が相場と教えてもらいました。アメリカの引っ越し業者はどうだろう?と心配していましたが、とても良い人たちでよくやってくれたので、上限のチップを渡しました。レストランでのチップ制度には慣れたものの、それ以外でチップの必要性の有無は悩みの種で、やっぱり文化の違いを実感です。

 住み慣れたビーコンヒルの部屋が空っぽになり、感傷に浸ると言うよりは、お世話になった部屋をもう一度掃除してお別れしました。その甲斐あってか、入居時に払った保証料全額に利子付きで戻って来ました。ホントにいいオーナーでラッキーでした。

 新しい環境は夫の言う「面白みがない」と言うのも分からないではありませんが、外食が明らかに減り金銭的には良い面もありそうです。それにビーコンヒルやチャールズ河だって10分も歩けばすぐですし、ボストン湾にも近くなったので散歩も楽しめそうです。


 Medical Academy NEWSで好評連載中「坂本美佐のボストン便り」は、マサチューセッツ総合病院の臨床検査技師である坂本美佐さんからの「お便り」です。病院での仕事はもちろん、“フェンウェイ球場で起こるイチローへの大ブーイング”など、硬軟おりまぜた幅広い話題で楽しめますのでご覧ください。

坂本美佐氏 1988年藤田保健衛生大学卒。藤田保健衛生大学病院、愛知県赤十字血液センターなどで輸血検査に携わり、現マサチューセッツ総合病院輸血部。

連載 坂本美佐のボストン便り




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